Q&A
お客様から寄せられたよくあるご質問を掲載しています。お問い合わせ前にご確認ください。
1. 使用する用語について
Q PIXXISとはなんですか?
デジタルカメラで異なる角度から撮影した複数の写真を基に三次元座標を求めるソフトウェアです。
Q コードターゲットとはなんですか?
5×5の配列で反射シールを設定したハードウェアです。
配列パターンは全てユニークとなるよう設定されています。
撮影した写真の繋ぎを認識するために使用します。
Q シールターゲットとはなんですか?
計測位置をコンピュータに認識させるために、計測位置に貼り付けるシールです。
Q 基準バーとはなんですか?
計測対象の大きさを決めるものさしです。
報道写真などで横にタバコを置いて大きさをわかりやすく示すことがありますが、これと同じです。
Q カメラキャリブレーションとはなんですか?
市販のカメラを計測器として使用するために、レンズの歪などを補正する必要があります。
この補正ファイルをカメラキャリブレーションファイルと呼びます。
Q 二次元計測と三次元計測の違いはなんですか?
二次元計測では高さ・長さ(距離)や角度を計測します。
三次元計測では距離と角度を基にX,Y,Z座標点を計測します。
Q 基準バー校正とはなんですか?
計測器を公共工事で使用する場合、発注者から使用する計測器の校正証書の提示を求められることがあります。
PIXXISで使用する基準バーの長さを国が認定する校正機関で検証して基準バーの正式な長さを証明する証書を発行して頂くことです。
Q 計測精度とはなんですか?
同じものを繰り返し計測したとき、どの位計測データのばらつきがあるかを示す尺度です。
例えば1σ=0.1mmの場合は、同じものを100回計測した場合、68回は±0.1mm以内の誤差で計測できることを意味します。
2. PIXXISとPIXXIS / LAの違いについて
PIXXIS/LAは2022年3月を持ちまして販売を終了いたしました。
3. 導入について
Q 販売価格を教えて下さい。
標準構成機材の場合PIXXISは1セット約500万円です。(消費税抜き金額)
Q 価格に含まれる機材を教えてください。
PIXXISの場合は、カメラ・コードターゲット・シールターゲット・基準バー・ノートパソコンが含まれます。
Q システム操作説明は価格に含まれますか?
お客様指定場所(日本国内)にて2日間の操作教育を行います。この費用は含まれます。
Q 使い方の問い合わせはできますか?
購入と同時に保守サービスに加入して頂きます。電話やMailによる問い合わせはこの保守サービスの中で行います。詳細は保守サービスQ&Aをご覧ください。
Q 2セット目以降の購入でもシステム操作説明は必要ですか?
2セット目以降の導入で操作説明が不要な場合は、標準価格から値引きされます。
Q カメラやパソコンを自分で用意することはできますか?
できます。この場合標準構成から値引きされます。詳細はお問合せください。
Q 購入費用と保守費用の他に必要な費用はありますか?
シールターゲットやコードターゲットは消耗品となります。必要に応じて追加購入となります。
Q 注文してから納品までどのくらいかかりますか?
約3~4週間かかります。基準バーは米国製で受注生産製品です。
日本に輸送する時間も必要です。コードターゲットは日本製ですが受注生産なので時間がかかります。
4. 保守サービスについて
Q 保守サービスの内容を教えてください。
電話、E-Mailによる操作方法や不具合についての問い合わせサポートをお受けします。また軽微な機能向上を含む年1回程度のマイナーバージョンアップ版のご提供も行います。このほかカメラ故障時の代替カメラ貸出サービスも含まれます。PIXXISの場合基準バー校正(年1回)も含まれます。
Q 保守費用について教えてください。
1セット1年50万円となります。(消費税抜き金額) 年1回の基準バー校正が含まれます。
Q 保守サービスに入る必要はありますか?
初年度は必須です。2年目以降は選択可能ですが、新機種対応などもありますので、継続して加入して頂く事をお勧めします。
Q 保守サービスに入らない場合、どうなりますか?
問い合わせサポートなどお受けできません。
Q カメラなどのハードウェアやソフトウェア(OS)のモデルチェンジは対応しますか?
保守サービスに加入していると、新型カメラや新OSに対応したプログラムを提供します。
Q カメラが故障した場合どうなりますか?
故障したカメラの修理はお客様で行って頂きます。修理期間中代替カメラを貸し出します。PIXXISの場合はカメラ修理後、弊社に修理したカメラを送付し、再度カメラキャリブレーションを行う必要があります。このカメラキャリブレーション費用は保守費に含まれません。(カメラキャリブレーションの違いも参照)
Q 使用中のカメラを新型に変更することができますか?
現在使用中のカメラを新型カメラ変更する場合は、新しく購入したカメラとレンズを弊社に送って頂きカメラキャリブレーションを行うことが必要となります。この費用は保守費には含まれません。
Q 保守サービスに加入しなくてもカメラキャリブレーションは行えますか?
申し訳ありませんができません。
Q 複数セット導入した場合保守費も複数セット分必要ですか?
問い合わせなどのサポートに人手を要しますので複数セット分必要となります。
5. PIXXISの適用条件について
Q 撮影距離に制限はありますか?
レンズのピントは無限大固定なので接近側は1m、ストロボ反射光を計測点と認識するため、遠距離側は15mとなります。これより遠い距離での計測はできません。
Q 撮影可能な構造物の大きさは?
標準提供のコードターゲット100枚で構造物から4m程度離れて撮影を行う場合、20m×3m程度の面を計測できます。計測する構造物の形状の複雑さや、カメラと構造物間の障害物の有無によって大きさが変わります。詳細は当社までお問合せ下さい。
Q 撮影枚数に制限はありますか?
制限はありませんが、撮影枚数が130枚を越えると処理時間がかかりますので、なるべく100枚程度の範囲に分割して計測することをお勧めします。
Q コードターゲット枚数に制限はありますか?
コードターゲットのパターンは最大204(通り)枚なので一度に計測できる最大範囲はこの枚数以内となります。
Q 計測位置には必ず反射シール(シールターゲット)を貼る必要がありますか?
反射シールの反射光の中心を計測点と自動認識させるため、必ず必要です。
Q コードターゲットは必ず必要ですか?
コードターゲットは写真を繋ぐために使用するので、必ず必要です。
Q 1枚の写真内でのコードターゲットに関する制限はありますか?
コードターゲット枚数は、1枚の写真に6枚以上写るように配置してください。また2枚の写真間では3枚以上共通なコードターゲットが写る必要があります。
Q 写真の最低撮影枚数は何枚ですか?
三次元位置を計算するためには、1つの計測点を最低3枚以上異なる角度から撮影する必要があります。計測精度が要求される計測点の場合は、5枚以上の写真に異なる角度から写るようにしてください。計測点が複数ある場合は、それぞれの計測点がこの条件を満たす必要があります。
Q 狭い場所での計測は可能ですか?
原理上異なる角度から計測点を撮影する必要があるため、狭い場所で同じような方向から撮影する場合はうまく計測できません。
Q 支保工などの障害物がある場所での計測は可能ですか?
支保工によってコードターゲットや、計測点が隠れるような場所での計測は難しくなります。3枚以上異なる角度から撮影できる空間があるか確認してください。
Q 雨天での計測は可能ですか?
コードターゲット、シールターゲットは小さなガラス玉の集合で作られています。ガラス玉に水滴が付くとストロボ光が乱反射してカメラ方向に戻らないため、ターゲットの認識ができなくなります。撮影時にターゲット類に水滴が付かないようにしてください。
Q 光が多い場所での計測は可能ですか?
計測対象構造物自体が鏡のように反射する場合は、計測点以外の反射光を拾うため計測できません。周囲にガラスや、自動車のようなものがある場合もこれらからの反射光があると計測精度が劣ります。投光機や溶接火花などの光にも注意してください。
Q 振動しているものを計測できますか?
計測対象物が振動していると、計測誤差が大きくなります。振動が止まった時に撮影してください。
Q 移動しているものを計測できますか?
計測対象物が移動していると、計測できません。移動が止まった時に撮影してください。
6. ハードウェアとソフトウェアについて
Q デジタルカメラは自由に選択できますか?
高精度の計測を行うためにデジタルカメラの画素子データを直接読み取ります。従って、ニコン製一眼レフカメラで当社指定のものに限定されます。
Q カメラのモデルチェンジが行われた場合どうなりますか?
当社が新しく追加指定したカメラで使用できるようプログラムの改良を行います。既存のカメラでも引き続き使用可能です。但し、撮影するカメラに対応したカメラキャリブレーションファイルを使用する必要があります。
Q カメラの電池はどの位持ちますか?
カメラ本体の電池は1000枚程度撮影できます。使用するストロボの電池は単三4本で200~400枚程度撮影できます。気温が低いと撮影可能枚数は少なくなります。 ストロボの電池は予備を持っていくことをお勧めします。
Q カメラのメモリカードはどの位の容量が必要ですか?
写真1枚で1.3MB程度必要です。8~16GBのSDカードをご用意ください。
Q パソコンは自由に選択できますか?
OSはWindows10/Windows11、64bitから選択してください。
Q パソコンの性能はどの程度必要ですか?
写真を扱うため、液晶サイズは1600×1200以上、メモリは4GB以上、ハードディスクは256GB以上あるものが必要です。このほか、カメラの写真画像を読み取るSDカードリーダも必要です。
Q ネットワーク上のサーバで実行できますか?
実行するパソコンのUSBポートにHASPキーと呼ばれるプロテクト装置を挿入して実行する形式なのでネットワークサーバには対応していません。
7. システム性能について
Q 作業時間について教えてください。
計測対象構造物の複雑さや、足場の有無、計測点数により変わりますが、10m×3m程度の面を計測する場合、ターゲット類の貼付20分、撮影5分、コンピュータ処理5分程度かかります。コンピュータ処理時間は、性能に左右されますので、なるべく早いCPUとメモリを多く搭載したパソコンでの運用をお勧めします。
Q 誰でも操作できますか?
デジタルカメラや、パソコンの基本的な操作ができれば使用することができます。但し、撮影には慣れが必要となりますので、上手に撮影するためには、計測対象構造物の形状ごとに数回練習が必要です。 計測器を操作する専門技術者でなくても操作可能です。
Q 1人で操作できますか?
テープ計測と異なり、1人で計測作業が行えます。
Q デジタルカメラ計測の計測精度の特徴について教えてください。
テープ計測では、計測距離が長くなるほど計測誤差が大きくなります。それに対しデジタルカメラ計測では、計測対象物からカメラ撮影位置までの距離(被写体平均距離)によって計測誤差が変わります。
Q 計測値に温度による部材の伸び縮みは考慮されますか?
計測部材は、温度と材質で伸び縮みが異なります。PIXXISは線膨張率と温度を入力することで伸び縮みの補正を行うことができます。但し計測全体で1つの補正を指定します。部分的に温度補正をかけることはできません。
Q 計測結果はどのような形式で出力されますか?
PIXXISが認識した順番のIDと三次元座標値が表形式で出力されます。このデータをExcel等にコピーして使用します。PIXXISが発番したID点の位置は写真上で確認できます。
Q 計測点が見えない場合オフセット計測はできますか?
オフセット計測用治具があります。また既存計測点からCAD機能を使用して点を作成する機能もありますので、計測後にオフセットされた点を基に本来の計測点を作成することができます。
Q 計測座標を任意の座標軸に変換できますか?
計測座標軸を変換する機能がありますので、処理を行いやすい座標系に計測データを変換後Excelにコピーしてください。
Q 計測データをCADに出力できますか?
DXF形式で計測点を出力できます。またオプションプログラムを使用すると、AutoCADソリッド形式のデータを出力することもできます。
8. 販売以外のサービスについて
Q PIXXIS計測作業を依頼することはできますか?
計測場所や機材の空き状況によっては対応可能です。ご相談願います。
Q 計測データから管理帳票や部材加工図を作成できますか?
個別対応プログラムなどの開発も行っています。ご相談願います。
Q 計測データを自社使用プログラムに入力することはできますか?
個別対応プログラムを作成することで対応可能です。
Q システム購入ではなくレンタルはできますか?
レンタルの場合、ハードウェアは最初に買い取り、ソフトウェアは2週間単位でHASP(プロテクト)キーを貸し出す方式となります。お問合せください。
Q ハードウェアを含めたレンタルはありますか?
弊社機材に空きがある場合可能ですが、システム操作教育などの時間を考えると計測作業として依頼される方がよいと思われます。